FRONTEO、サプライチェーン調査の自動化と脆弱性解析を支援する2つの新技術を開発、特許を出願

オートデューデリジェンスでサプライチェーンの一次チェックを約1日に短縮 MVAで取引情報が乏しい分野の供給途絶への脆弱性を解析 「KIBIT Seizu Analysis」のサービス・料金プランも拡充

株式会社FRONTEO

株式会社FRONTEO(本社:東京都港区、代表取締役社長:守本 正宏、以下「FRONTEO」)は、サプライチェーンの調査対象となる経路を自動的に絞り込むオートデューデリジェンス*1と、マテリアルネットワーク脆弱性解析(Material-network based Vulnerability Analysis、以下「MVA」)*2の2つの新技術を開発し、それぞれ特許を出願しました。

オートデューデリジェンスは、これまで専門家が解析ツールを併用しながら行っていた、調査設計や取引経路の確認・絞り込みといった一連の反復的な作業の大部分を自動化する技術です。当社の検証事例では、従来の手法では約3カ月を要していた調査について、同じ対象を本技術で解析し、約1日で一次チェックを完了することができました*3。本技術で抽出した経路を専門家が確認・評価することで、デューデリジェンスを大幅に効率化することが可能となります。

MVAは、取引情報からだけでは把握しにくい取引経路について、原材料・部品・工程の依存関係から供給途絶の影響を解析し、調達先の分散や代替手段の確保に向けた判断を支援します。

■開発の背景

サプライチェーンのリスク管理では、情勢や規制、取引関係の変化を継続的に把握し、調達や生産に関する判断へ迅速に反映することが重要です。しかし、複雑な取引経路の調査に長期間を要すると、結果を得るまでに状況が変化する場合があります。専門家が重点的に確認すべき対象を迅速に絞り込み、変化に応じて調査を更新できる仕組みが必要です。

また、供給途絶への対応を検討するには、企業間の取引関係に加え、製造に必要な原材料・部品・工程の依存関係や、代替の可能性を把握する必要があります。取引情報が十分に得られない分野でも、技術的な知見と専門家による検証を組み合わせることで、供給途絶の影響や、生産を維持するための選択肢を分析することが求められます。

今回開発した2つの新技術は、こうした課題に応えるものです。

■オートデューデリジェンス機能の開発・特許出願

オートデューデリジェンスは、複雑かつ多層的な取引ネットワークをAIで一次チェックし、専門家が優先的に確認すべき経路を自動的に抽出する技術です。例えば、重要鉱物の鉱山から調査対象企業に至る取引経路や、制裁対象企業群から調査対象企業につながる取引経路を絞り込み、調査すべき対象を明らかにします。

多数の取引経路から確認対象を絞り込む作業を自動化することで、担当者は重要な経路の精査に集中でき、調査全体の効率化が図られます。
本機能は、経済安全保障対策AIソリューション「KIBIT Seizu Analysis(キビット セイズ アナリシス)」の機能として、近日中に試用提供を開始する予定です。

図1:オートデューデリジェンスによる調査対象経路の絞り込み(イメージ)

■マテリアルネットワーク脆弱性解析(MVA)の開発・特許出願

MVAは、抗菌薬、航空機向け炭素繊維、量子コンピュータ関連材料など、公開されている取引情報だけでは供給構造を把握しにくい物資について、製造に必要な原材料・部品・工程のつながりから、供給途絶への脆弱性を解析する技術です。

図2:MVAによる抗菌薬の製造工程の脆弱性解析(イメージ)

取引経路のうち、データが不足する部分や調査が及んでいない部分については、材料・工程の依存関係に関する仮説を構築した上で、専門家による検証や追加調査を行います。この過程や見直しを繰り返すことで、分析の精度を高めます。

例えば、ある原料の供給が途絶した場合に、代替材料・工程や残る供給能力によって需要を満たせるか、供給量がどの程度減少するかを、設定した条件の下で分析します。これにより、生産の維持を左右するチョークポイントや代替の可能性を把握し、調達先の分散、代替材料・工程の採用、生産体制の見直しなど、多様な意思決定を支援します。また、情報不足によって判断できない事項も明示し、追加調査や専門家による確認が必要な箇所を示します。

本技術を活用した分析は、FRONTEOのコンサルティングサービスの一環として提供します。

■サプライチェーン解析サービス・料金プランの拡充

FRONTEOは、KIBIT Seizu Analysisのサプライチェーン解析について、サービス・料金プランを拡充します。企業・機関による継続的なリスク管理から専門チームへの個別調査・分析の依頼まで、目的や運用体制に応じて選べる4つのサービスを提供します。

  1.  KIBIT Seizu Analysis導入

    企業・政府機関・研究機関等がKIBIT Seizu Analysisを導入し、取引先の資本関係やサプライチェーン上のリスクを自ら調査・分析します。新規取引時や定期的な見直しに利用できるほか、制裁・懸念リストの更新や取引先情報の変化を継続的に確認し、リスクの変化についてアラートを受け取ることができます。料金プランは「Basic」「Pro」「Enterprise」の3種類があり、解析する取引階層(Tier)数、対象企業数、ユーザーが保有する一次取引先データとシステム上の企業情報を照合・統合する件数(名寄せ件数)等に応じて、利用規模に合ったプランを選択できます。

  2. 簡易スクリーニング

    FRONTEOが、顧客から指定された調査範囲に基づき、KIBIT Seizu Analysisを用いて、直接取引先およびその先の間接取引先の制裁・懸念リストへの該当状況を調査します。原則として約2週間で結果を提供し、追加確認が必要な取引先や経路の把握を支援します。

  3. レポート

    FRONTEOが、顧客のニーズに基づき、特定の取引先、物資または商流を対象に、依存関係、企業の所有・支配構造、供給ルート等を調査・分析し、その結果と根拠をレポートとして提供します。また、サプライチェーンリスクに関する情報を定期的に配信するレポートサービスも提供します。簡易スクリーニングや個別の調査レポートは、KIBIT Seizu Analysisの導入前の試行検証(PoC)として活用することも可能です。

  4. コンサルティングサービス

    企業・機関等における、リスクマネジメント体制の構築から、KIBIT Seizu Analysisの活用を含む先端技術を用いた新たな調査・分析手法の確立までを支援します。あらかじめ想定すべきリスクや判断基準の整理、部門間の報告・連絡や対応手順の設計、経営層への報告体制の構築、社内外への情報発信などを支援し、継続的にリスクを管理できる仕組みを整えます。また、FRONTEOの先端技術を生かし、MVAによる調達業務の高度化や、オートデューデリジェンスによる新たな分析など、企業の課題に応じた調査・分析手法の確立を支援します。

FRONTEOは今後も、サプライチェーン解析技術の高度化とサービスの拡充を進め、企業・機関の意思決定を支援することで、日本の経済安全保障に貢献してまいります。

■「ECONOSEC JAPAN 2026」での講演について

FRONTEOは、2026年11月4日・5日に開催される経済安全保障対策会議・展示会「ECONOSEC JAPAN 2026」において、サプライチェーン解析と、今回開発したオートデューデリジェンス・MVAをテーマとした講演を行います。

【講演概要】

演題:「サプライチェーン解析の新段階---自動化から経営支援へ」

登壇者:FRONTEO エグゼクティブフェロー 経済安全保障統括部 統括部長 今村 文彦(法学博士)

日時:2026年11月4日(水)12:45~13:10

【イベント概要】

名称:経済安全保障対策会議・展示会(ECONOSEC JAPAN)

日時:2026年11月4日(水)・5日(木) 10:00~17:00

会場:東京国際フォーラム(東京都千代田区)

イベント公式サイト:https://econosec.jp/conference/

来場登録:https://entry.econosec.jp/registration/

※ECONOSEC JAPANへのご来場に際しては、事前登録が必要です。
事前来場登録には実行委員会による所定の審査があります。

【参考】

*1 株式会社FRONTEO.発明の名称:情報処理方法、情報処理装置、及びプログラム.出願番号:特願2026-217465.特許出願日:2026年9月30日.

*2 株式会社FRONTEO.発明の名称:サプライチェーンにおける不可欠性を解析する装置、方法、及びプログラム.出願番号:特願2026-222497.特許出願日:2026年10月9日.

*3 当社の検証事例によります。約1日は本技術による一次チェックに要した期間であり、その後に専門家による確認・評価を行います。一次チェックの処理時間は調査対象の規模等により異なります。また、専門家による確認・評価に要する期間は、調査テーマに関する情報量、調査範囲となる取引階層数、一次チェックで抽出された確認対象経路の数等によって異なります。

■FRONTEO経済安全保障事業について URL:https://osint.fronteo.com/

FRONTEOは、膨大な情報とネットワークに潜むリスクを可視化し、経済安全保障に関する事業・経営戦略の策定と推進を支援しています。経済安全保障対策AIソリューション「KIBIT Seizu Analysis」「KIBIT Seizu Workflow」に加え、企業が経済安全保障対応を自律的に運用するための業務設計を支援するコンサルティングサービスを提供しています。

●KIBIT Seizu Analysis

自社開発の解析技術を搭載し、サプライチェーンや株主支配、研究者のネットワークを可視化するシステムです。以下の3つのソリューションにより、調査やリスク評価に必要な情報の把握を支援します。

  1. サプライチェーン解析ソリューション

    サプライチェーン上の依存度やチョークポイント、懸念組織とのつながりの可能性を把握します。

  2. 株主支配ネットワーク解析ソリューション

    複雑なネットワーク上での株主間の影響力を、間接持株比率を補正した独自の手法で解析し、支配力の伝わり方を把握します。

  3. 研究者ネットワーク解析ソリューション

    研究者の所属組織や共著関係などを解析し、機微技術に関わる研究開発のリスク評価を支援します。

●KIBIT Seizu Workflow

研究者・研究プロジェクトの情報、リスク評価、証跡、申請・承認の経緯を一元管理する業務アプリケーションです。研究セキュリティ審査やデューデリジェンス、報告書作成を含む業務プロセスを支援し、業務の効率化と判断根拠の追跡・確認を容易にします。

■株式会社FRONTEOについて URL:https://www.fronteo.com/

FRONTEOは、自社開発の方程式駆動型AI「KIBIT(キビット)」の提供を通じて、日夜、社会課題と向き合う各分野の専門家の判断を支援し、イノベーションの起点を創造しています。当社独自の自然言語処理技術(日本・欧州・米国・韓国特許取得済)は、汎用型AIとは異なり、教師データの量およびコンピューティングパワーに依存することなく、高速かつ高精度での解析を可能にします。加えて、解析した情報をマップ化(構造を可視化)する特許技術を活用することで、「KIBIT」が専門家のインサイトにダイレクトに働きかけることができ、近年、「KIBIT」の技術が創薬の仮説生成や標的分子探索にも活かされています。

「KIBIT」の独自技術およびアプローチを通じて、「集合知に埋もれたリスクとチャンスを見逃さないソリューションを提供し、情報社会のフェアネスを実現する」理念の実現に向けて、ライフサイエンスAI、リスクマネジメント(経済安全保障分野、ビジネスインテリジェンス・コンプライアンス支援分野、ビジネスインテリジェンス・プロフェッショナル支援分野、リーガルテックAI分野)、DX(株式会社アルネッツ)の各事業で社会実装を推進しています。

2003年8月創業、2007年6月26日東証マザーズ(現:東証グロース)上場。日本、米国で事業を展開。資本金915,057千円(2026年6月30日時点)。

※FRONTEO、KIBIT、Seizu AnalysisはFRONTEOの日本および欧州、米国、韓国における商標または登録商標です。

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会社概要

株式会社FRONTEO

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URL
http://www.fronteo.com
業種
サービス業
本社所在地
東京都港区港南2-12-23 明産高浜ビル
電話番号
03-5463-6344
代表者名
守本 正宏
上場
東証グロース
資本金
8億9861万円
設立
2003年08月