大学は「理系シフト」も、受験生の文系比率が上昇 ~難関大・都市部の大規模大への集中 、医学科は競争緩和の傾向も~
2027年度大学入試動向分析
学校法人河合塾は、今夏実施した「第2回全統共通テスト模試」の志望動向をもとに、2027年度大学入試の最新動向分析レポートを、教育関係者向け情報サイト『Kei-Net Plus』に公開しました。2027年度の18歳人口が前年並みの約109万人で推移するなか、国の「理系人材育成」政策を背景とした大学の理系シフトに対し、志望動向を見ると受験生の文系比率が上昇しています。 また、難関大や都市部の大規模大への集中、医学科では志望者減少による若干の競争緩和の傾向も見られます。本リリースでは、 動向分析レポートの要点をご紹介します。
■大学の「理系シフト」も、受験生の文系比率が上昇
文部科学省による「理系人材育成」政策などを背景として、2027年度は、国公立大でデジタル・先端技術や地域連携、文理融合の動きが活発化しています。一方、今夏実施の第2回全統共通テスト模試(受験者前年比97%)の志望動向を見ると、近年の理系比率の高まりから一転、文系比率が目に見えて高まっています<図表1>。大学で進むいわゆる「理系シフト」と、受験生の志向は必ずしも一致していないことがわかります。
学部系統別に見ると、国公立大・私立大ともに「法・政治」「経済・経営・商」系で成績上位層が、「法・政治」系は女子志望者がそれぞれ人気をけん引しています。一方、医療系、特に「看護」は大きく落ち込んでいます。

■難関大や都市部の大規模大への集中
国公立大入試の中心である前期日程(前年比96%)について、大学グループ別に見ると、旧帝大を中心とした難関10大グループは前年比101%、準難関・地域拠点大グループは同96%、2つのグループを除いた「その他大」グループは同93%となっていて、難関大志向が鮮明になっています。
一方、私立大(前年比96%)について、大学グループ別に見ると、大学グループ計は前年比99%、それ以外の「その他大」は同91%となっていて、都市部の大規模大の人気が高くなっていることがわかります<図表2>。なかでも注目したい点は現役生と既卒生の志望動向で、現役生は「早慶上理」「MARCH」グループの前年比が他のグループより高い一方、既卒生は「日東駒専」「成成明國武」グループの比率が高くなっています。また、慶應義塾大学経済学部が小論文を廃止し2科目入試へ移行したことで、偏差値60.0付近を中心に志望者が大きく増加しています。

■医学科は「若干の競争緩和」の傾向へ

医学科入試では、国公立大医学科で前期日程が前年比93%、後期日程が同81%と志望者の減少が目立ち、医学科の予想ボーダーラインに相当する得点率帯(ボーダーゾーン)に位置する志望者も減少しています。私立大医学科でも前年比97%となっており、以前に比べて「若干の競争緩和」が期待できる状況となっています。
ただし、前年志願者が減少した大学の揺り戻し(弘前大・宮崎大等)や、厚生労働省による定員削減方針などの個別要因もあるため、慎重な志望校検討が必要となっています。
詳細な分析データ(地区別・学部系統別の志望動向、大学別志望動向等)は、教育関係者のための情報サイト「Kei-Net Plus」にてご覧いただけます。また、本分析レポートに関する弊塾への取材・コメント提供も承ります。お気軽にお問い合わせください。
▼入試・教育トピックス 大学入試情報 www.keinet.ne.jp/teacher/exam/topic/
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