川崎市の殿町国際戦略拠点キングスカイフロントが、厚生労働省の「創薬クラスターキャンパス整 備事業」に採択されました
令和8年9月11日付けで採択。創薬系スタートアップの成長を一気通貫で支援します。
川崎市、公益財団法人川崎市産業振興財団、セラボヘルスケアサービス株式会社の3者は、殿町国際戦略拠点キングスカイフロントにおいて、創薬系スタートアップの成長を経営面・技術面から一気通貫で支援するため、研究環境の整備、人材育成・事業化支援を一体的に進めていきます。
この取組が、厚生労働省の「創薬クラスターキャンパス整備事業(一次募集)」に令和8年9月11日付けで採択されましたのでお知らせします。
創薬クラスターキャンパス整備事業は、厚生労働省の革新的医薬品等実用化支援基金事業(令和7年度補正予算)として、国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所(NIBN)が実施する事業です。国内外の関係者を有機的につなぐエコシステムを構築するため、創薬クラスターの整備及び創薬クラスターにおける革新的な医薬品等の実用化支援のための取組を支援することを目的に、「創薬支援施設整備事業(ハード事業)」や「創薬・実用化促進プログラム等支援事業(ソフト事業)」に対して補助(補助率1/2)を行うもので、事業実施期間は採択日~令和10年3月31日です。
背景
殿町国際戦略拠点キングスカイフロントにおいては、公的機関の研究所やアカデミア、創薬・創薬支援、医療機器、再生医療といったライフサイエンス分野の企業・研究所の集積を活かしながら、スタートアップを核としたグローバルな創薬エコシステム(※1)を目指しています。
これまで、殿町国際戦略拠点キングスカイフロントでは、シェアオフィス「殿町コネクト」やシェアラボ「iCONM in collaboration with BioLabs」といった施設を令和4年に開設したほか、令和7年度創薬クラスターキャンパス整備事業として、創薬系スタートアップ向け研究環境の提供や人材育成・事業化支援プログラムを実施してきました。
今回採択された事業では、さらなる支援体制の充実を図り、日本の創薬力の強化に貢献する創薬エコシステムを形成していきます。
※1 創薬エコシステム:生態系(ecosystem)における多様な生物の相互作用のように、製薬会社、スタートアップ、大学、研究機関などの有機的な連携により次から次へと革新的な医薬品の開発・実用化が行われる仕組み・環境
具体的な取組
■採択された支援プログラム
【創薬支援施設整備事業(ハード事業)】
①成長企業向けセミスイートラボの整備
【創薬・実用化促進プログラム等支援事業(ソフト事業)】
②グローバル起業家育成教育プログラム
③成長期に合わせた細胞培養設備運用支援教育プログラム
■各事業の実施内容
① 成長企業向けセミスイートラボの整備【川崎市産業振興財団】
成長企業向けに研究設備を備えた創薬系スタートアップ向け専有型ラボを整備します。既存のシェアラボ「iCONM in collaboration with BioLabs」から、すぐに移転可能な専有型ラボを整備することで、研究を止めずにラボを拡張することができ、スタートアップの成長に応じた研究開発環境を提供し、事業拡大を支援することが可能となります。
② グローバル起業家育成教育プログラム【川崎市】
グローバルな視点で創薬ビジネスを推進できる人材を育成するプログラムを実施します。国内外の専門家を招聘し、事業戦略、知財、資金調達などについてグローバル視点の講義を実施し、専門家による個別メンタリングを実施するほか、グローバルな場で伝わるプレゼンテーション技法やコミュニケーション手法を学ぶ機会を提供し、海外での実践の機会を設けることで、国際的な舞台で活躍できる創薬ビジネス人材を育成します。
③ 成長期に合わせた細胞培養設備運用支援教育プログラム【セラボヘルスケアサービス】
創薬・再生医療等に取り組むスタートアップ向けに、レンタルCPF(Cell Processing Facility)(※2)の利活用を促進する運用支援および教育支援(研修プログラム)を提供します。
※2 CPF(Cell Processing Facility):細胞を安全かつ品質を保ちながら加工・培養するための専用施設
キングスカイフロントにおける創薬エコシステム構築に向けた取組
殿町国際戦略拠点キングスカイフロントは川崎市殿町地区(羽田空港の南西、多摩川の対岸)に位置する、世界最高水準の研究開発から新産業を創出するオープンイノベーション拠点です。ライフサイエンス分野の企業や研究所等を中心に約80機関が立地し、国内外で活躍する研究者等の高度人材が集まり、活発に交流するエリアであり、健康・医療・福祉、環境といった課題の解決に貢献するとともに、この分野でのグローバルビジネスを生み出すことで、日本の成長戦略の一翼を担っています。

ライフサイエンス分野の企業・研究所の集積を活かし、海外インキュベーターとの協業等により、創薬系スタートアップを核としたグローバルなオープンイノベーションを推進しています。
令和4年度に創薬エコシステム構築に資する施設として、シェアオフィス、コミュニケーションラウンジを開設し、イノベーション創出の種となる新技術を有するスタートアップの呼び込みと集積を推進しています。
■研究環境
令和4年度に、起業前から成長初期までを対象としたシェアラボ「iCONM in collaboration with BioLabs」(川崎市産業振興財団)を、令和7年度に成長期を対象とした共用ラボ「KISTEC Bio Open Lab.」(神奈川県立産業技術総合研究所)、「CIEM-DREAMS」(公益財団法人実中研)を整備し運用してきました。
今回の取組(令和8年度から令和9年度)では、クラスター内で成長した企業が、シェアラボからステップアップする先として、「①成長企業向けセミスイートラボ」(川崎市産業振興財団)を専有型ラボとして整備し、さらなる成長を促します。
■人材育成・事業化支援
令和7年度に起業前から起業直後を対象とした「グローバル起業家育成教育プログラム」(川崎市)としてブートキャンプを実施するほか、「グローバル起業家支援プログラム」(川崎市産業振興財団)として大学や研究機関から生まれた創薬シーズを事業化につなげるための橋渡し支援を実施しました。
今回の取組(令和8年度から令和9年度)では、成長段階にあるスタートアップに対し、グローバル展開を意識した事業戦略支援やピッチノウハウを教育する「②グローバル起業家教育プログラム」(川崎市)を実施し、経営面から事業化を加速します。
■技術支援
令和7年度に再生・細胞医療、遺伝子治療等を目指す成長期の企業向けに、「レギュラトリサイエンス(※3)研修プログラム」(神奈川県立産業技術総合研究所)として、レギュラトリサイエンスに基づくビジネス戦略の構築が可能な人材を育成するプログラムを実施しました。
今回の取組(令和8年度から令和9年度)では、創業期から成長期向けに、「③細胞培養設備運用支援教育プログラム」を実施します。キングスカイフロントが持つ研究インフラを最大限に活用するため、設備の「運用・教育」を実施することで、レギュラトリサイエンスの基礎となる「再現性」や「データの信頼性」等を得ることにつなげ、研究開発を加速させます。
※3 レギュラトリサイエンス:医薬品や医療機器等について、品質、有効性及び安全性を科学的根拠に基づいて予測・評価・判断し、その研究成果を社会で適切に活用するための科学
上記の事業を展開することで、キングスカイフロントの強みを活かし、創薬系スタートアップを経営面・技術面から一気通貫で支援する仕組みを構築し、日本の創薬力の強化に貢献するエコシステムを形成します。

問合せ先
■殿町国際戦略拠点キングスカイフロント・グローバル起業家育成教育プログラムに関すること
川崎市臨海部国際戦略本部成長戦略推進部 粟井
電話 044-200-3633
■成長企業向けセミスイートラボの整備に関すること
公益財団法人川崎市産業振興財団 インキュベーション事業推進室 厚見
電話 044-280-1121
■成長期に合わせた細胞培養設備運用支援教育プログラムに関すること
セラボヘルスケアサービス株式会社 松尾
電話 044-276-5010
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