【開催報告】何にAIを使い、何に既存システム(SaaS)を使うか——現役工務店LIFEFUNDとSaaS企業ダイテックが本音で対談。建築業の答えは「対立」ではなく「二刀流の共存」

LIFEFUNDは2026年9月8日、住宅・建設業向けSaaSを手がけるダイテックと共催でオンラインセミナー「AIがあれば、既存システムはいらない? 建築業の『AI×DX』二刀流経営」を開催しました。

株式会社LIFEFUND

2026年9月8日にLIFEFUNDとダイテックの共催セミナー「建築業のAI×DX二刀流経営セミナー」が開催された。

建設・住宅の現場で、「AIを入れたら、これまでの業務システム(SaaS)はもう要らないのでは」という声が聞かれるようになりました。一方で、担い手不足が深刻化するなか(帝国データバンクの2026年7月調査では、正社員の不足を感じる建設業の企業は66.0%)、限られた人員で生産性をどう高めるかが経営課題になっています。AIと既存システムを「どちらか」ではなく「どう使い分けるか」——それが、いま建築業の分かれ目です。

こうしたなか、現役の工務店としてAIを自社実装してきた株式会社LIFEFUND(代表取締役:白都卓磨)は2026年9月8日、住宅・建設業向けSaaSを提供する株式会社ダイテックと共催で、オンラインセミナー「AIがあれば、既存システムはいらない? 建築業の『AI×DX』二刀流経営」を開催しました。工務店(利用者)とSaaS企業(提供者)という異なる立場から、白都と江谷晃氏(ダイテック)が「何にAIを使い、何に既存システムを使うべきか」を本音で議論。結論は「対立ではなく共存=二刀流」でした。

なお背景には、「AIエージェントが業務ソフトを置き換えるのか」という、2026年にIT業界で広がった議論があります。もっとも、AIエージェントを手がける当事者からも「SaaSはなくならず、役割が変わる」という見方が示されており(例:Anthropic日本法人代表・東條英俊氏の発言。日経「NIKKEI LIVE」2026年4月9日)、論点は「AIかSaaSか」ではなく「どう組み合わせるか」へと移っています。

出典:

・帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査(2026年7月)」2026年8月17日公表

 https://www.tdb.co.jp/report/economic/20260817-laborshortage202607/ 

・日本経済新聞「NIKKEI LIVE」『「SaaSの死」本当に起きるか アンソロピック日本社長に聞く』

 https://youtu.be/NnWjGhrWQ80?si=K7Y0fUw0ytxS-8J4

■ 開催概要

名称

AIがあれば、既存システムはいらない? 

建築業の「AI×DX」二刀流経営

開催日

2026年9月8日(火)16:00〜17:30

形式

オンライン(Zoomウェビナー)/参加無料・事前申込制

主催

株式会社LIFEFUND/株式会社ダイテック

登壇者

白都卓磨氏(LIFEFUND 代表取締役)

江谷 晃氏(ダイテック プロモーション企画室 室長)

■ 第1部:世の中のAIトレンドと、本セミナーの趣旨

第1部でLIFEFUNDのAI事業責任者が使用したプレゼンより抜粋。AIでアプリが作れたらSaaSはやめてよいのだろうか。

冒頭、LIFEFUNDのAI事業責任者より、業界でよく聞かれる「AIを入れたら既存システムをやめられるのか」という問いを紹介。「情報はむしろ多すぎる。足りないのは情報量ではなく“判断の順序・基準”だ」と述べ、多くの企業が「結局、何から始めればいいか分からない」状態にあると指摘しました。

そのうえで、AI導入が進まない主な理由として、(1)使い方が分からない、(2)情報漏洩などのセキュリティ、(3)コストと投資回収への不安を提示。資金計画・見積・図面・原価・契約書といった、外部に出れば取り返しのつかない情報を扱う建築業では、AIの“もっともらしい誤り(ハルシネーション)”への警戒も根強いと解説しました。

そして、冒頭で触れた「業務アプリは崩れる」という論調にも言及しつつ、「それは“SaaSが終わる”という意味ではない。アプリは『データ』と『業務ロジック』に分けられ、変わるのはロジックの担い手。データを貯める場所(SaaS)はむしろ重要になる」として、本日のテーマ「対立ではなく共存」への前提を整理しました。

■ 第2部:トークセッション

トークセッションでは、株式会社LIFEFUNDの白都卓磨氏と株式会社ダイテックの江谷氏がAIとDXの共存について対談した。

セミナーの中心となる対談では、次の論点が交わされました。

既存システム(SaaS)はなくならないが、使い方が変わる

白都氏は「すべてのSaaSがなくなることはない。AIエージェントがデータベースを横断してアクセスする前提の使い方に変わる」と指摘。江谷氏は「議事録作成のような汎用・単機能のツールはAIに代替されうるが、業界特化(バーティカル)や、承認・権限管理・データ構造化といった“業務の仕組み”になっているSaaSはむしろ価値が高まる」と応じました。

AIは“人を減らす”より、“どの仕事をやめるか”の経営判断

白都氏は「単純作業の価値は下がり、高度な仕事の価値が上がる。短期的には、使っても報われない“利益相反”が起きやすい。人事・評価制度とAIを連動させ、使う人が報われる環境をつくれるのは経営トップだけ」と述べました。

最も価値あるデータは“判断の文脈”と“1本につながった顧客データ”

白都氏は「AIエージェントはIQ130を超えた新卒社員のような存在。自社を知らないのが出発点で、会社固有の情報(コンテキスト)を教えて初めて“ベテラン”になる。SaaSはその正しい情報の置き場になる」と説明。江谷氏は「反響から顧客・相談・見積・実行予算・契約・アフターまで“1棟の軸で1本につながったデータ”が最も価値を持ち、離れた工程の相関(例:新築時の相談回数が将来のリフォーム受注に関係)まで見えてくる」と補足しました。

セキュリティと“コンテキスト汚染”への備え

白都氏は「AIがクラウドやメールと繋がるため、権限設計を誤ると一般社員が人事情報にアクセスできてしまう。さらに数年後は、古い・誤った情報が溜まる“コンテキスト汚染”が経営テーマになる。正しい情報が権限・履歴付きで残るSaaSは、その受け皿として価値を持つ」と指摘。江谷氏は「当社は自社データセンターを運用する情報処理企業として、まず安全を最優先に“ガードレール”を敷いてAIを使う」と述べました。

■ 第3部:AI×SaaSの共存を実現する、両社のソリューション

<建築AI経営研究会>SaaSを活かすためのAI活用を学ぶ機会として

株式会社LIFEFUNDが主宰する「建築AI経営研究会」の紹介。

LIFEFUND:建築業界の経営者向けに、AI活用の実践を共有するコミュニティ「建築AI経営研究会」を紹介しました。次回は2026年9月28日に東京・京橋で行われます。

詳細URL:https://kenchiku-ai.com/260908_study/

<注文分譲クラウドDX、施工管理アプリ「現場Plus」>業務データ蓄積の基盤として

株式会社ダイテックのシステムラインナップの紹介

ダイテック:業務データ蓄積の基盤となる既存システム(注文分譲クラウドDX、施工管理アプリ「現場Plus」など)に加え、今後のAIと既存SaaS連携の新たな展開・ロードマップを紹介しました。巨大なデータセンターを持つダイテックは情報資産の取り扱いも万全を期しています。

詳細URL:https://www.kensetsu-cloud.jp/

■ まとめ

「AIがあれば既存システムはいらない」——その問いに対する両社の答えは、「やめられる/やめられない」ではなく、同じデータの上でAIとSaaSの役割を分ける“二刀流”でした。SaaSが正しいデータを構造化・権限・履歴付きで蓄積し、AIがそれを横断して読み・書き・分析する。この組み合わせこそが、建築業が限られた人員で生産性を高める現実的な道筋だと示されました。

【登壇者】

白都 卓磨氏(株式会社LIFEFUND 代表取締役):

建築・不動産領域での実務経験を起点に2011年独立。2015年に新築事業を本格化し、地方都市・浜松発の住宅会社ながら約10年でトップビルダーへ成長。設計・施工・営業・採用・マーケなど自社業務の各領域にAIを実装し「建築AI経営研究会」を展開。

江谷 晃氏(株式会社ダイテック プロモーション企画室 室長):

システム営業やグループ会社の取締役を経て2023年より現職。年間20本以上のイベント企画や新ブランド立ち上げに携わり、近年は社内外のAI活用推進(研修企画・講師、導入設計、活用ルール整備、ツール選定)を担当。

■ LIFEFUNDが運営する関連プログラム

本セミナーで共有されたAI活用ノウハウを実際に自社の現場へ実装するための学習プログラムとして、LIFEFUNDは以下を運営しています。

<建築AI経営研究会>

建築AI経営研究会の様子。隔月で東京にて開催している。

「建築AI経営研究会」は、建築・住宅業界の経営者を対象に、AIを"道具"ではなく"経営の武器"として活用するための実践知を共有する経営者限定コミュニティです。「建築経営にどのようにAIを浸透させるか」をテーマに、隔月で研究会を開催しています。

※次回開催は2026年9月28日(月)

 公式HP:https://kenchiku-ai.com/260908_study/

会社紹介

会社名:株式会社LIFEFND

代表者:代表取締役 白都卓磨

設 立:2000年(2023年に現社名へ変更)

所在地:静岡県浜松市中央区鴨江三丁目70番23号

売上高:27.1億円(2025年実績)

社員数:73名(2026年8月16日現在)

事業内容:注文住宅(ARRCH、PG HOUSE)、不動産、相続コンサルティング、AI教育事業ほか

URL:https://lifefund-recruit.com/

「建築業界のAI浸透を推進します」

建築AI経営研究会に関するメディア関係者様の取材をお待ちしております。

株式会社LIFEFUND

https://lifefund-recruit.com/
■場所:〒432-8023 静岡県浜松市鴨江3丁目70番23号
■連絡先:PR担当:石野 pr.lifefund@gmail.com

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会社概要

株式会社LIFEFUND

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URL
https://lifefund-recruit.com/
業種
建設業
本社所在地
浜松市中央区鴨江三丁目70番23号
電話番号
053-488-8910
代表者名
白都卓磨
上場
未上場
資本金
500万円
設立
2000年01月